廃車費用を自分で手続きする方法|令和8年改定・窓口500円〜の普通車・軽手順まとめ
この記事の要点
- 令和8年(2026年)4月1日改定後、普通車の一時抹消登録(窓口)は500円に値上がり(改定前350円)。永久抹消登録と軽自動車の解体返納は引き続き0円
- 普通車は実印・印鑑証明書が必要。軽自動車はどちらも不要。この差分を見落とすと当日やり直しになる
- 解体業者から「移動報告番号・解体報告記録日」を受け取ってから窓口へ行く。受付は平日のみ(軽自動車検査協会・運輸支局ともに土日祝休業)
- 自動車税(種別割)は月割で還付されるが、軽自動車税は月割還付なし。自動車重量税は車検残存1か月以上が還付の要件
廃車手続きは「一時抹消」と「永久抹消」の2種類で、やることが全く異なる
廃車を自分で手続きする前に、まず「どちらの手続きが自分に該当するか」を確認してください。2種類の手続きは窓口も書類も費用も異なります。
| 区分 | 手続き名 | 対象 | 窓口 |
|---|---|---|---|
| 普通車・解体しない | 一時抹消登録 | 一時的に公道を走らせない(再登録可) | 運輸支局 |
| 普通車・解体する | 永久抹消登録 | 解体して完全に廃車 | 運輸支局 |
| 軽自動車・解体しない | 自動車検査証返納届(一時使用中止) | 一時的に使用中止(返納証明書あり) | 軽自動車検査協会 |
| 軽自動車・解体する | 解体返納 | 解体して完全に廃車 | 軽自動車検査協会 |
普通車は運輸支局、軽自動車は軽自動車検査協会と、窓口が別機関になります。自分の車のナンバープレートの色が白か黄色かで判断できます(白=普通車、黄色=軽自動車)。
「解体するか・しないか」は廃車後の車の扱いで決まります。業者に引き渡して完全に処分する場合は解体を伴う手続き(永久抹消登録または解体返納)を選びます。
自分で手続きする実費は窓口手数料500円〜+印鑑証明300円+リサイクル料の合計で決まる
令和8年(2026年)4月1日の改定で普通車一時抹消の窓口手数料が350円から500円に引き上げられました。印鑑証明書費用とリサイクル料を加えた合計が「自分で手続きした場合の実費」になります。
令和8年(2026年)4月1日改定後の手数料一覧
令和8年4月1日以降、普通車の一時抹消登録の窓口申請手数料が350円から500円に改定されました。永久抹消と軽自動車系の手数料は据え置きです。
| 手続き | 窓口申請 | OSS申請 | 改定前(令和8年3月31日以前) |
|---|---|---|---|
| 普通車・一時抹消登録 | 500円 | 450円 | 350円 |
| 普通車・永久抹消登録 | 0円 | − | 0円 |
| 普通車・一時抹消後の解体届 | 0円 | − | 0円 |
| 軽自動車・返納証明書交付あり(一時使用中止) | 450円 | − | − |
| 軽自動車・解体返納 | 0円 | − | 0円 |
令和8年(2026年)4月1日現在。出典: 国土交通省「自動車の登録・検査の法定手数料変更について(令和8年4月1日)」・軽自動車検査協会「自動車検査証返納届(一時使用中止)」・軽自動車検査協会「解体返納」
OSS(オンライン申請システム)を利用する場合、一時抹消登録は窓口申請500円より50円安い450円になります(編集部算出)。
費用の積み上げ試算(自分で手続きした場合)
自分で廃車手続きを行う際の実費は以下の3項目の合計です。
| 費用項目 | 金額の目安 | 条件 |
|---|---|---|
| 登録手数料 | 500円(普通車・一時抹消・窓口) または 0円(永久抹消・解体返納) | 令和8年4月1日以降 |
| 印鑑証明書発行手数料 | 各自治体の窓口・コンビニで確認 | 普通車のみ必要。大阪市は窓口1通300円(S19) |
| 自動車リサイクル料金 | 解体業者に車を引き渡す際に精算 | 新車購入時に預託済みの場合は追加負担なし。未預託の場合は別途発生 |
印鑑証明書の発行手数料は市区町村によって異なります。 RSで確認できる値は大阪市の窓口交付300円(S19)のみです。各自治体の窓口またはコンビニ交付の金額はご自身の住民登録先の自治体にご確認ください。
自動車リサイクル料金のうちシュレッダーダスト(ASR)処理料は6,000〜18,000円程度が目安です(S8)。ただし、新車購入時にリサイクル料を預託済みの場合は廃車時に追加負担は発生しません。業者に確認してから窓口に向かうと費用総額の見通しが立てやすくなります。
解体業者に渡す→移動報告番号をもらう→窓口申請の順に進める
廃車手続き(解体を伴う場合)の流れは大きく3ステップです。
ステップ1: 登録済みの引取業者に車を引き渡す
自動車リサイクル法により、廃車にする際は都道府県知事または保健所設置市の登録を受けた引取業者に引き渡すことが義務付けられています(S10)。無許可の業者に解体させた場合は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます(S10)。
引取業者の検索は自動車リサイクルシステム(JARS)のウェブサイトから行えます。
ステップ2: 業者から「移動報告番号」と「解体報告記録日」を受け取る
業者が廃車処理を完了すると、自動車リサイクルシステム(JARS)に解体情報が登録されます。移動報告番号は解体業者が自動車リサイクルシステム(JARS)に登録した後、業者から書面・口頭・リサイクル券で通知されます(F39/S9)。業者から「解体報告記録日」の連絡も合わせて受けてください。この情報が窓口申請に必要です。
ステップ3: 運輸支局(普通車)または軽自動車検査協会(軽自動車)で申請する
必要書類と移動報告番号・解体報告記録日を持参して窓口で申請します。申請書類は各窓口で入手できます(OCRシート第3号様式の3など)。
普通車は実印・印鑑証明が必要で、軽自動車はどちらも不要
普通車の永久抹消登録には実印と印鑑証明書(発行から3か月以内)が必要ですが、軽自動車の解体返納ではどちらも不要です。この差分を見落とすと当日書類が足りず、やり直しになります。
書類要件の差分表
| 書類 | 普通車(永久抹消登録) | 軽自動車(解体返納) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 実印 | ○(本人申請) | − | 普通車・代理申請は実印を押印した委任状が必要(F34) |
| 印鑑証明書(発行後3か月以内) | ○ | − | 車検証上の所有者の証明書・本通(F35) |
| 車検証(自動車検査証) | ○ | ○ | 軽自動車は原本必須・コピー不可(S4) |
| ナンバープレート前後2枚 | ○ | ○ | 普通車: 前後2枚(F37)・軽自動車: ナンバープレート(F38) |
| 移動報告番号・解体報告記録日 | ○ | ○ | 解体業者から受け取る(F39) |
出典: 国土交通省 北陸信越運輸局 新潟運輸支局(S17)・軽自動車検査協会「解体返納」(S4)
普通車の場合、印鑑証明書は発行から3か月以内のものが求められます(F35)。 手続き当日に有効期限が切れていないか確認してから持参してください。
軽自動車の場合、実印・印鑑証明書は不要です(F36)。 軽自動車検査協会の解体返納の必要書類に実印・印鑑証明書の記載はありません。
一時抹消(解体を伴わない場合)の書類について
一時抹消の場合も基本的な書類構成は同様ですが、解体業者からの移動報告番号・解体報告記録日は不要になります。詳細は各窓口にお問い合わせください。
還付金は自動車税の月割・重量税の残存月数で計算する(軽の自動車税は月割なし)
廃車時には税金や保険料が還付される場合があります。種別によって対象条件が異なります。
還付の種別と条件
| 還付種別 | 対象 | 条件 | 留意点 |
|---|---|---|---|
| 自動車税(種別割)月割還付 | 普通車 | 一時抹消登録・永久抹消登録の翌月〜3月分 | 各都道府県が月割計算して還付(S15) |
| 軽自動車税(種別割) | 軽自動車 | 還付なし | 月割制度なし(F20・S16) |
| 自動車重量税廃車還付 | 普通車・軽自動車(車検残存あり) | 車検残存期間が1か月以上あること | 永久抹消登録申請と同時に還付申請書を提出(F14・F15) |
| 自賠責保険解約返戻金 | 普通車・軽自動車 | 保険期間の残りが1か月以上あること | 残り1か月未満は返戻金なし(F31) |
自動車税(種別割)の月割還付
普通車の自動車税は、抹消登録をした日の翌月から年度末(3月)までの税額が還付されます(S15)。例えば2026年9月に抹消登録した場合、翌月10月から3月分の6か月分が還付されます。
軽自動車税は月割還付がありません(F20)。 総務省の検討会資料でも「軽自動車税種別割・月割制度:無」と明記されています。廃車のタイミングによっては年税額を丸々支払った後に廃車になる場合もあります。
自動車重量税の廃車還付
自動車重量税の廃車還付には、車検残存期間が1か月以上あることが要件です(F14)。詳細は国税庁「No.7193 使用済自動車に係る自動車重量税の廃車還付制度」でも確認できます。還付申請は永久抹消登録申請書または解体届出書を運輸支局等に提出するのと同時に行います(F15)。申請から還付まではおおむね2か月半程度かかります(F16)。
参考として、自家用乗用車の重量税税率は13年未満で4,100円/0.5t・年(F8)、13年超で5,700円/0.5t・年(F9)、18年超で6,300円/0.5t・年(F10)です。残存期間に応じた還付額は申請窓口でも確認できます。
自賠責保険の解約返戻金
廃車時に自賠責保険を解約すると、保険期間の残りが1か月以上ある場合に返戻金が発生します(F31)。残り1か月未満の場合は返戻金はありません。返戻金の額は、手数料や保険期間を勘案した額となります(F32)。解約手続きの詳細は国土交通省「よくあるご質問|自賠責保険・廃車時の解約手続き」も参照できます。具体的な返戻金額は加入している損害保険会社にご確認ください。
手続きは平日のみ・受付時間内に行く必要がある
廃車手続きの窓口は平日のみ受付です。当日に慌てないよう事前に確認しておきましょう。
軽自動車検査協会の受付日: 月曜日から金曜日。土曜日・日曜日・祝日および年末年始(12月29日から1月3日)は休業日です。
運輸支局(普通車): 各支局ともに平日受付です。受付時間は支局によって異なりますので、事前に管轄の運輸支局の公式ページでご確認ください。
当日の持参物チェックリスト
普通車(永久抹消登録)
- 実印(本人申請の場合)または実印を押印した委任状(代理申請の場合)
- 印鑑証明書(発行から3か月以内のもの・本通)
- 車検証(自動車検査証)
- ナンバープレート前後2枚
- 移動報告番号・解体報告記録日(解体業者から受け取る)
- 自動車重量税廃車還付申請書(窓口で入手可。還付を受ける場合)
軽自動車(解体返納)
- 車検証(自動車検査証・原本必須)
- ナンバープレート
- 移動報告番号・解体報告記録日(解体業者から受け取る)
印鑑証明書や実印は不要ですが、身分証明書を携帯しておくと安心です。
廃車後に売却も検討している場合は、下取り vs 買取も参考にしてください。また、車を手放すかどうか迷っている段階であれば、車 維持費 きつい 手放すで判断基準を整理できます。
よくある質問
Q1. 廃車手続きを自分でやるのに実印は必ず必要ですか?
普通車の廃車(永久抹消登録)は必要です(F34)。本人が申請に行く場合は実印を持参し、代理人が行く場合は実印を押印した委任状が必要です。軽自動車の解体返納は実印も印鑑証明書も不要です(F36)。
Q2. 令和8年4月から廃車の手数料が変わったのですか? 旧料金との違いを教えてください。
普通車の一時抹消登録(窓口申請)が350円から500円に改定されました(F7→F1)。改定日は令和8年(2026年)4月1日です。OSS申請も350円から450円になりました(F2)。永久抹消登録は引き続き0円で変更ありません(F3)。軽自動車の解体返納も0円のままです(F6)。
Q3. 廃車したら自動車税・重量税はいくら返ってきますか?
自動車税(種別割)は、抹消登録した翌月から3月(年度末)まで月割で還付されます(F19)。軽自動車税は月割還付制度がなく、廃車しても年税額の還付はありません(F20)。自動車重量税は、車検残存期間が1か月以上あれば残存月数分が還付されます(F14)。いずれも申請が必要です。
Q4. 廃車手続きは土日でもできますか?
軽自動車検査協会は月曜日から金曜日のみ受付で、土日・祝日・年末年始は休業です。運輸支局(普通車)も各支局とも平日のみ受付です。土日に合わせて書類を準備しておき、平日に申請するスケジュールで進めてください。
Q5. 解体業者に車を渡してから何をすればよいですか?
業者が解体処理を完了すると自動車リサイクルシステム(JARS)に情報が登録されます。業者から「解体報告記録日」の連絡を受けてください(F39)。移動報告番号と解体報告記録日を持参し、運輸支局(普通車)または軽自動車検査協会(軽自動車)で永久抹消登録または解体返納の手続きを行います。
Q6. 自賠責保険はどれくらい戻ってきますか?
保険期間の残りが1か月以上あれば解約返戻金が発生します(F31)。残り1か月未満の場合は返戻金はありません。返戻金の額は手数料や保険期間を勘案した額となります(F32)。具体的な金額は加入している損害保険会社にお問い合わせください。
Q7. 廃車に解体業者は必ず使わなければなりませんか?
自動車リサイクル法により、廃車する際は都道府県知事または保健所設置市の登録を受けた引取業者に引き渡すことが義務付けられています(F40/S10)。無許可の業者に引き渡した場合は罰則(1年以下の懲役または50万円以下の罰金)が科される場合があります(F41)。自動車リサイクルシステム(JARS)のウェブサイトで登録業者を検索できます。