中古車の延長保証の費用相場を知りたい方向けの記事です。商談で「延長保証をお付けしますか」と聞かれ、出された金額が高いのか安いのか、判断の材料がないまま契約書の前に座っている場面を想定して書いています。保証は購入時でないと入れないことが多く、迷う時間は長くありません。事業者が公表している料金表を条件ごとに並べ直したので、自分の年式・排気量の行と提示額を見比べ、入れる条件と上限を確認してから決めてください。
この記事の要点
- 国産車の延長+1年は、Honda・トヨタ・マツダの料金表(2025年9月〜2026年10月時点・税込)で最安330円(トヨタ・国産〜1500cc・当年式〜前2年式)から、高い区分で4万円台(Honda・2501cc以上・11年未満で42,559円)まで。事業者と年式・排気量の行で決まる
- 輸入車は別格に高い。Honda・11年未満では1501〜2500ccの約7.1倍(編集部算出)
- Honda・トヨタは購入時のみ加入できる。Honda は車両本体価格税込40万円未満・初度登録から10年11ヶ月超、マツダは12年超または12万km以上で対象外
- 入っても全額は出ない。トヨタは1回の修理につき車両販売価格まで、マツダは車両本体購入価格の80%まで。消耗品・油脂類などは対象外
中古車の延長保証は+1年で国産車なら330円〜4万円台、事業者と年式・排気量の行で決まる
提示額が妥当かは、自分の車に近い行の料金表と見比べると分かります。国産車の+1年は、本文の表と区分では330円から42,559円までに収まります。
中古車の延長保証とは、販売店やメーカーの無料保証が切れた後の故障修理を、多くは購入時に申し込む有料の保証で上乗せする仕組みのことです。トヨタは中古車に1年間の無償保証が付き、有償で+1年または+2年を足せます。マツダの「さわやかプラス」は、さわやか保証(1年)に1年を足してトータル2年保証にする形です。Honda の「ホッと保証プラス」も無料保証に上乗せする形です。
表を引く前に、次の3つを確かめます。初度登録年月と総排気量は車検証で確認でき、分からなければ販売店に聞いてください。
- 初度登録年月から経過年数・年式の区分を決める。Honda は初度登録からの経過年数、マツダは初年度登録からの年数、トヨタは年式(当年式〜前7年式以前の区分)で引く
- 総排気量から区分を決める(軽・1500cc以下・1501cc〜など。事業者ごとに境目が違う)
- 国産か輸入車か。Honda の表で「輸入車」以外の区分を国産として扱う
自分の年式・排気量の行は、次の3つの表で引きます。区分の切り方が事業者ごとに違うので、事業者ごとに表を分けています。
表1-1 Honda「ホッと保証プラス」の国産車の延長+1年(U-Select・その他車両。認定プレミアム以外・円・税込・2025年9月現在)
| 区分(初度登録からの経過年数) | 軽自動車 | 1500cc以下 | 1501〜2500cc | 2501cc以上 |
|---|---|---|---|---|
| ホッと保証プラス・2年未満 | 10,556 | 13,627 | 15,847 | 20,027 |
| ホッと保証プラス・4年未満 | 16,003 | 18,434 | 21,985 | 販売店で確認 |
| ホッと保証プラス・6年未満 | 17,061 | 20,601 | 24,350 | 34,043 |
| ホッと保証プラス・10年未満 | 18,093 | 21,058 | 26,140 | 販売店で確認 |
| ホッと保証プラス・11年未満 | 19,622 | 23,162 | 28,884 | 42,559 |
表1-2 トヨタ「ロングラン保証α」の国産車の延長+1年(円・税込・2026年7月現在)
| 区分(年式) | 軽自動車 | 〜1500cc | 1501〜2000cc | 2001cc〜 |
|---|---|---|---|---|
| ロングラン保証α・当年式〜前2年式 | 770 | 330 | 440 | 販売店で確認 |
| ロングラン保証α・前3・4年式 | 5,390 | 1,210 | 1,870 | 販売店で確認 |
| ロングラン保証α・前5・6年式 | 10,340 | 2,860 | 4,400 | 販売店で確認 |
| ロングラン保証α・前7年式以前 | 21,120 | 6,930 | 10,890 | 21,340 |
表1-3 マツダ「さわやかプラス」の1年延長(認定U-carプレミアム以外・円・消費税10%込の参考価格)
| 区分(初年度登録からの年数) | 1500cc以下(軽自動車を含む) | 1501〜2000cc | 2001cc以上(ロータリー車含む) |
|---|---|---|---|
| さわやかプラス・1年超2年以内 | 9,219 | 10,476 | 12,934 |
| さわやかプラス・2年超3年以内 | 11,948 | 13,205 | 15,199 |
| さわやかプラス・3年超4年以内 | 販売店で確認 | 販売店で確認 | 販売店で確認 |
| さわやかプラス・4年超7年以内 | 21,516 | 22,866 | 29,407 |
| さわやかプラス・7年超9年以内 | 販売店で確認 | 販売店で確認 | 販売店で確認 |
| さわやかプラス・9年超12年以内 | 26,780 | 28,098 | 36,030 |
- 「販売店で確認」は、本記事で確認した料金表にその区分の金額がない行です。表に無い当年式・前2年式(マツダは1年以内)なども、見積書で見るか販売店に聞いてください
- 同じ年式の行ではありません。Honda は経過年数、トヨタは年式、マツダは初年度登録からの年数と、区分の切り方が事業者ごとに違います
- 時点と税: Honda は2025年9月現在・消費税10%込、トヨタは2026年7月現在・税込、マツダは参考価格・消費税10%込(2026年10月5日時点の公式ページ)。マツダは取り扱いのない販売店があります
- 出典: Honda・トヨタは販売店のページに掲載された料金表、マツダはマツダ公式ページの価格表です。記事見出しの「公式料金」はこの意味で使っています
- 販売店が独自の料金や上限を設けている場合は表と一致しません。提示額との差は販売店に確認してください
- 自分の車が「U-Select・認定プレミアム以外」か「認定U-carプレミアム以外」か分からなければ販売店に聞いてください。メーカー系以外の販売店の独自保証は、この表は参考値にしかなりません
年式・輸入車で保証料は大きく変わる(トヨタ1501〜2000ccは年式で約24.8倍・Honda 11年未満1501〜2500ccは輸入車が約7.1倍)
年式や車種による差は事業者と区分で大きさが違うので、倍率は必ず条件つきで読んでください。以下の倍率はいずれも編集部算出で、公表値ではありません。
- トヨタ(国産1501〜2000cc・+1年・2026年7月現在・税込): 前7年式以前は10,890円で、当年式〜前2年式の440円の約24.8倍
- Honda(1501〜2500cc・+1年・2025年9月現在・税込): 11年未満は28,884円で、2年未満の15,847円の約1.8倍
- マツダ(1年延長・1500cc以下・消費税10%込の参考価格): 9年超12年以内は26,780円で、1年超2年以内の9,219円の約2.9倍
桁で変わるのは、この3つのうちトヨタの区分だけです。上で挙げたHonda(1501〜2500cc・+1年)は約1.8倍、マツダ(1500cc以下・1年延長)は約2.9倍で、いずれも3倍未満です(マツダは年式と排気量を混ぜた比較をせず、同じ排気量区分で比べています)。
輸入車は年式にかかわらず国産より大きく高くなります。Honda の+1年で、輸入車を同じ経過年数の1501〜2500ccと比べると、11年未満で約7.1倍、2年未満で約6.4倍です(2025年9月現在・税込)。他の経過年数では倍率が違うので、下の表の行で比べてください。
表2 輸入車の延長+1年の保証料(円・税込)
| 区分名 | Honda 輸入車 | Honda 1501〜2500cc(参考) | トヨタ 輸入車 |
|---|---|---|---|
| Honda 経過年数2年未満 / トヨタ 当年式〜前2年式 | 101,545 | 15,847 | 4,730 |
| Honda 4年未満 / トヨタ 前3・4年式 | 126,768 | 21,985 | 23,980 |
| Honda 6年未満 / トヨタ 前5・6年式 | 146,219 | 24,350 | 39,710 |
| Honda 10年未満 / トヨタ 前7年式以前 | 177,346 | 26,140 | 61,160 |
| Honda 11年未満 | 206,210 | 28,884 | − |
Honda は2025年9月現在・消費税10%込、トヨタは2026年7月現在・税込です。左の列の区分名は事業者ごとに別で、Honda と トヨタの同じ行は同じ年式ではありません。
長期プランが割安かは事業者と自分の行で逆になるので、「+N年の料金÷N」と「+1年の料金」を自分の行で比べる
長いプランが得かは行ごとに逆になります。自分の行に、料金表の2つの値で割り算して確かめる方法を示します。
- 販売店の見積もりか料金表で、同じ年式・排気量の+N年と+1年の金額を出してもらう
- 自分の行の「+N年プラン」の料金を、年数Nで割る(1年あたりの料金)
- 同じ行の「+1年プラン」の料金と比べる
- 1年あたりが+1年より安ければ、その行では長いほど割安。高ければ割高
Honda は+4年の表と+1年の表で年式の区分が違う(+4年は1年未満・3年未満・6年未満・9年未満)ので、同じ区分で出してもらってください。
マツダは表が「1年延長」と「2年延長」の2本なので、2年延長から1年延長を引いた「2年目の追加額」を1年延長の料金と比べます。
表3 条件つきの3例(円・税込・編集部算出)
| 事業者・区分 | +1年(1年延長) | 長いプラン | 1年あたり(2年目の追加額) | 結果 |
|---|---|---|---|---|
| Honda・1501〜2500cc・経過6年未満(2025年9月現在) | 24,350 | +4年 87,177 | 21,794 | 長いほど割安 |
| トヨタ・国産1501〜2000cc・前5・6年式(2026年7月現在) | 4,400 | +2年 13,420 | 6,710 | 長いほど割高 |
| マツダ・1500cc以下・初年度登録から2年超3年以内(参考価格) | 11,948 | 2年延長 21,960 | 10,012(2年目の追加額) | 長いほど割安 |
これは3つの区分での結果で、事業者全体の傾向ではありません。同じ事業者でも、年式や排気量の行が違えば結果が逆になることがあります。Honda は購入時のみ加入なので、+1年を4回買う代わりに+4年を選ぶという比べ方はできず、上の比較は1年あたりの目安です。
入れるかは購入時に決まる(Honda・トヨタは購入時のみ)。事業者ごとに年式・価格・車種の条件がある
付けるか迷う前に、自分の車が入れるかを確認します。条件を満たさなければ、その時点で見送りが決まります。
表4 延長保証に入れる条件(事業者別)
| 事業者 | 加入のタイミング | 年式・価格・走行距離の条件 | 解約・その他 |
|---|---|---|---|
| Honda(ホッと保証プラス) | 購入時のみ | 初度登録から10年11ヶ月までの中古車。車両本体価格税込40万円未満は無料保証が3ヶ月で、延長保証には入れない | ハイブリッド機構は初度登録年月から10年目まで(走行距離無制限)。U-Select・その他車両は有料の延長保証に加入で対象 |
| トヨタ(ロングラン保証α) | 購入時のみ | 本記事で確認した範囲では年式の条件は記載なし | 契約期間の変更・中途解約は不可で、保証料の返還もない |
| マツダ(さわやかプラス) | 本記事では確認していない | 初度登録から12年以内・走行距離12万km未満の国産乗用車。プレミアムは5年以内・5万km未満の認定U-car プレミアム車 | 一部取り扱いのない販売店がある |
| フォルクスワーゲン(認定中古車延長保証) | 契約時の一括加入のほか、契約後は保証満了日まで随時加入できる | 初度登録年から10年以上経過した車両は対象外 | トゥアレグ ハイブリッドは高電圧バッテリー保証料として20,000円/年が加算 |
Honda・トヨタは購入時を逃すと入れません。VW は契約後も入れますが、これは VW の制度で、ほかの事業者に当てはまるとは限りません。
入っても全額は出ず、上限・対象外・付随費用の限度を契約前に書面で見る
延長保証に入っても修理代が全額出るわけではありません。上限と対象外を契約前に書面で確かめてください。
表5 保証の上限・対象外(事業者別)
| 事業者 | 修理の上限 | 付随費用 | 保証対象外 |
|---|---|---|---|
| トヨタ(ロングラン保証) | 1回の修理(1つの故障原因)につき「車両販売価格(車両価格+オプション価格+消費税)」まで | ロングラン保証αの場合、搬送・引取費用は自力走行不能時、1回の不具合につき5万円、臨時宿泊費用は搭乗中の1名につき1万円、臨時帰宅費用は1名につき2万円が限度 | ボディ内外装部品・塗装・錆、消耗部品、油脂類 |
| マツダ(さわやかプラス) | 保証期間中、車両本体購入価格の80%まで | 本記事では確認していない | 消耗品、油脂類、ボディ内外装、タイヤ、バッテリー、メーカー保証とは別に保証書が発行されている部用品 |
| Honda(ホッと保証プラス) | 本記事では確認していない | 本記事では確認していない | 納車後に取り付けた用品 |
契約前に書面で見る項目は次の4つです。
- 保証対象外に、気がかりな部位(消耗品・内外装・バッテリーなど)が入っていないか
- 1回の修理の上限が、車両価格に対してどう決まっているか
- 搬送・宿泊などの付随費用に限度額があるか
- 購入後に自分で取り付けた用品が対象外になっていないか
付けるか見送るかは、入れる条件・効く範囲・先払いで戻らない点・提示額が表の行と合うかで分かれる
付ける側にも見送る側にも、それぞれ筋の通った理由があります。次の対比で自分の状況を当てはめてください。
| 避けたい判断 | こうすればOK |
|---|---|
| 金額だけで「高い」「安い」と決める | 自分の年式・排気量の行(表1-1〜1-3・表2)と提示額を見比べ、ずれがあれば根拠を販売店に聞く |
| 入れるかを確かめずに迷う | 表4の条件を先に確認する。条件を外れていれば、見送りがその場で決まる |
| 「入れば修理代は全額出る」と考える | 表5の上限と対象外を読む。トヨタは車両販売価格、マツダは車両本体購入価格の80%が上限 |
| 気がかりな部位が対象外なのに入る | 気がかりな部位が対象に含まれるかを書面で確認する。含まれるなら付ける理由になる |
| 期間を選んでから解約すれば戻ると考える | トヨタは中途解約不可・返還なし。期間を決める前に、先払いで戻らなくてもよいかを考える |
| 付ける・見送るを雰囲気で決める | 付ける=提示額が表の行と合い、気がかりな部位が対象に入り、戻らない先払いを許容できる。見送る=気がかりな部位が対象外、または戻らない先払いを避けたい |
契約不適合責任は延長保証とは効く条件が違う別枠です。 民法562条1項では、買主は引き渡された目的物が種類・品質・数量に関して契約の内容に適合しないとき、売主に修補や代替物の引渡しなどによる履行の追完を請求できます。ただし民法566条により、買主が不適合を知った時から1年以内に売主へ通知しないと、追完請求などができなくなります(売主が引渡し時に悪意(不適合を知っていた)または重大な過失があった場合を除く)。延長保証は契約で決めた範囲を保証し、民法の責任は契約内容との適合が問われるので、どちらが効くかは具体的な事情によります。
購入先を比べるときは、表4・表5の項目(加入条件・上限・対象外・解約)を販売店ごとに書面で並べます。購入先の選び方はカーセンサー グーネット どちら 選び方も確認できます。
延長保証に入る場合は、頭金や支払総額を考えるときに、保証料も別に見ておきます。頭金の考え方は車 購入 頭金 いくら 必要 相場にまとめています。
現金かローンかの支払い方法は、中古車 現金購入 メリット デメリット ローン比較で試算しています。
よくある質問
Q1. 延長保証は納車後に付けられますか?
Honda とトヨタは購入時のみ加入できます。VW は契約後も保証満了日まで随時加入できます。マツダは本記事では確認していないので、販売店に確認してください。詳しくは表4を見てください。
Q2. 車両価格が安い中古車でも延長保証に入れますか?
Honda は車両本体価格税込40万円未満だと無料保証が3ヶ月で、延長保証には入れません。マツダは価格の条件を本記事では確認していません。マツダの対象は初度登録から12年以内・走行距離12万km未満の国産乗用車です。
Q3. 延長保証に入れば修理代は全額出ますか?
出ません。トヨタは1回の修理につき車両販売価格まで、マツダは車両本体購入価格の80%までが限度で、消耗品・油脂類などは対象外です。詳しくは表5を見てください。
Q4. 途中で解約すれば保証料は戻りますか?
トヨタのロングラン保証は契約期間の変更・中途解約ができず、保証料の返還もありません。ほかの事業者は本記事では確認していないので、契約書で確認してください。
Q5. 延長保証とは別に、民法で売主に請求できることはありますか?
引き渡された車が契約の内容に適合しない場合の話で、保証切れ後の故障を広く直す仕組みではありません。該当する場合、買主は民法562条1項で売主に追完(修補・代替物の引渡しなど)を請求できます。ただし民法566条により、不適合を知った時から1年以内に売主へ通知する必要があり、売主が引渡し時に悪意(不適合を知っていた)または重大な過失があった場合は除きます。延長保証とは効く条件が違う別枠なので、詳しくは本文の「付けるか見送るか」の節を見てください。
Q6. ハイブリッド車の延長保証は別料金ですか?
Honda はハイブリッド機構を初度登録年月から10年目まで保証し、U-Select・その他車両は有料の延長保証に加入で対象になります。VW のトゥアレグ ハイブリッドは、高電圧バッテリー保証料として20,000円/年が加算されます。