最終更新: 2026-08-18 ・ 約10分で読めます ・ クルマ生活 編集部

環境性能割 廃止はいつから?2026年4月以降の中古車への影響を解説

結論: 自動車税環境性能割は 2026年3月31日に廃止されました。2026年4月1日以降に登録した中古車は課税ゼロです。中古車を購入しても「取得価額×最大3%」の税負担がなくなり、数万円の節約につながります。


目次

  1. 環境性能割とは何か(2019年〜2026年)
  2. 廃止日と根拠法令
  3. 廃止前の税率表(取得価額×燃費基準別)
  4. 中古車への計算方法と残価率
  5. 廃止前後の税負担比較表
  6. 「登録日」で課税が決まる:よくある誤解
  7. 廃止後も続く自動車関連の税制
  8. FAQ

環境性能割とは

環境性能割は、自動車を取得(購入・贈与・リース)したときに一度だけ課される地方税です。2019年10月1日に「自動車取得税」の廃止と同時に導入されました。

  • 課税主体: 都道府県(普通車・小型車)、市区町村(軽自動車)
  • 課税タイミング: 取得時(登録・届出時)の一度のみ
  • 課税対象: 新車・中古車を問わず取得価額が50万円を超えるもの
  • 税率の決まり方: 車の燃費性能(2030年度燃費基準の達成度)に応じて0〜3%

長年、自動車業界・ユーザーから「消費税との二重課税」として廃止を求める声が上がっており、米国関税措置による国内自動車産業への影響緩和も重なり、令和8年度税制改正で廃止が決定しました。


廃止日と根拠法令

項目内容
廃止日2026年(令和8年)3月31日
廃止後の適用2026年4月1日以降に登録・届出された車両は課税なし
根拠法令地方税法の一部を改正する法律(令和8年改正)2026年3月31日参議院本会議にて可決・成立
方針決定令和8年度税制改正大綱(2025年12月26日閣議決定)

判定基準は「登録日」であり、「売買契約日」や「納車日」ではありません。

出典: 東京都主税局「自動車税環境性能割及び軽自動車税環境性能割は廃止されました」(2026-08-18取得)
URL: https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/automobiles/kankyou/abolition


廃止前の税率表

廃止直前(2025年4月1日〜2026年3月31日)に適用されていた税率です。

自家用乗用車(普通車・小型車)

2030年度燃費基準の達成度税率
95%以上達成0%(非課税)
90%以上95%未満1%
85%以上90%未満1%
80%以上85%未満2%
75%以上80%未満2%
70%以上75%未満3%
70%未満3%

自家用軽自動車

2030年度燃費基準の達成度税率
所定の基準以上(非課税区分)0%(非課税)
中間区分1%
未達成2%

営業用車両

区分最高税率
営業用乗用車最大2%
営業用軽乗用車最大2%

取得価額が50万円以下の場合は、燃費基準に関わらず非課税(免税点)。

出典: おとなの自動車保険「【2026年3月31日廃止】環境性能割とは?」(2026-08-18取得)
URL: https://www.sompo-direct.co.jp/otona/oshiete/car/acquisitiontax-abolished.html


中古車への計算方法と残価率

中古車の環境性能割は、新車と異なり「経過年数に応じた残価率」を取得価額に掛けて計算していました。

計算式(廃止前):

課税標準額 = 新車時の課税標準基準額 × 残価率
税額 = 課税標準額 × 税率

自家用乗用車(耐用年数6年)の残価率の例(総務省規定値):

経過年数残価率
1年0.681
2年0.464
3年0.316
4年0.215
5年0.146
6年以上0.100

例: 新車時の課税標準基準額200万円の車を経過3年で取得した場合
課税標準額 = 200万円 × 0.316 = 63.2万円
税率3%の場合: 63.2万円 × 3% = 約1.9万円(2026年3月31日以前の取得)
2026年4月1日以降の登録: 0円


廃止前後の税負担比較表

以下はすべて自家用乗用車・税率3%(燃費未達成車)で試算した目安です。実際の税額は燃費基準の達成度・経過年数・オプション価格によって異なります。

新車の場合(廃止前後)

車両本体価格(目安)課税標準額(約90%換算)廃止前の税額(税率3%)廃止後(2026年4月〜)
100万円90万円約2.7万円0円
150万円135万円約4.1万円0円
200万円180万円約5.4万円0円
300万円270万円約8.1万円0円
500万円450万円約13.5万円0円

中古車の場合(廃止前後)

経過3年・残価率0.316・税率3%で試算:

新車時課税標準(目安)中古時の課税標準額廃止前の税額廃止後
150万円約47.4万円0円(50万円以下非課税)0円
200万円約63.2万円約1.9万円0円
300万円約94.8万円約2.8万円0円
400万円約126.4万円約3.8万円0円

ポイント: 中古車は経過年数が長いほど課税標準が低くなるため、税額自体は新車より少ない場合が多いです。ただし、廃止後はいずれもゼロになります。


登録日で課税が決まる

環境性能割の課税・非課税の判断基準は「登録日(届出日)」です。以下の点に注意が必要です。

  • 売買契約日が2026年3月中でも、登録が4月1日以降なら課税なし
  • 納車日ではなく、運輸支局での登録完了日が基準
  • 3月末ギリギリの登録は混雑による遅れに要注意(ディーラーが3月中に売上計上したくて登録を急ぐケースがある)

廃止前後(2026年3月〜4月)に中古車を購入する場合、登録日を4月1日以降にすることを販売店と事前に確認することが、税負担ゼロにする唯一の方法でした。


廃止後も続く自動車関連の税制

環境性能割は廃止されましたが、以下の制度は継続または延長されています。

制度状況期限
自動車重量税のエコカー減税継続・延長2028年4月30日まで
自動車税・軽自動車税のグリーン化特例継続・延長2028年3月31日まで
自動車税(種別割)名称変更のみで継続廃止なし

また、2026年度税制改正で「自動車税種別割」は名称が「自動車税」に改められています(実態は変わらず)。

関連記事: エコカー減税 2026 基準引き上げ 対象外


FAQ

Q1. 中古車を2026年4月以降に購入したら本当に環境性能割はゼロ?

はい。2026年4月1日以降に運輸支局で登録(普通車の場合)または市区町村への届出(軽自動車の場合)が完了した車両は、新車・中古車を問わず環境性能割は課税されません。廃止が法定されているため、販売店の対応に関係なく税額はゼロです。

Q2. 2026年3月末以前に取得した中古車を4月以降に名義変更したらどうなる?

名義変更(移転登録)時の「取得」が課税対象となります。元の取得日ではなく、名義変更の登録日が判断基準です。したがって、2026年4月1日以降に名義変更した中古車は環境性能割ゼロになります。

Q3. 廃止になった今、中古車購入時の諸費用は何が残る?

環境性能割がなくなっても、以下の費用は引き続きかかります。

  • 自動車重量税(車検時に納付、エコカー減税対象あり)
  • 自動車税(種別割)(毎年課される保有税)
  • 登録費用・手数料(運輸支局に支払う印紙代など)
  • 消費税(車両本体価格・オプション価格に10%)

環境性能割の廃止で消費税との「二重課税」問題は解消されましたが、消費税そのものはなくなりません。

Q4. カーリースで中古車を利用する場合も廃止の恩恵を受けられる?

カーリースの場合、登録はリース会社名義で行われます。2026年4月1日以降にリース会社が登録した車両であれば、環境性能割の負担がなくなり、月々のリース料に反映される可能性があります。ただし、リース料への反映タイミングや条件は各社に確認してください。


まとめ

  • 環境性能割は2026年3月31日廃止(根拠: 地方税法の一部を改正する法律・令和8年改正)
  • 2026年4月1日以降の登録分から新車・中古車問わず課税ゼロ
  • 廃止前は取得価額×最大3%(燃費基準未達成の場合)が課税されていた
  • 中古車は取得価額×残価率×税率で計算されていたが、取得価額50万円以下は非課税だった
  • 課税・非課税の判断基準は「登録日」(売買契約日・納車日ではない)
  • エコカー減税など他の自動車関連税制は継続中

関連記事

出典

  1. 東京都主税局「自動車税環境性能割及び軽自動車税環境性能割は廃止されました」 (取得日: 2026-08-18)
  2. 千葉県税務課「自動車税(環境性能割)【令和8年3月31日をもって廃止】」 (取得日: 2026-08-18)
  3. おとなの自動車保険「環境性能割とは?税率早見表・計算方法」 (取得日: 2026-08-18)
  4. 日本中古自動車販売協会連合会「自動車税環境性能割の廃止について」 (取得日: 2026-08-18)

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